スーパーサイエンスハイスクール(SSH)

SSH韓国海外研修 4日目
















08:00-09:50数学③「フィボナッチ数列」
Lee Yong Sun 先生
10:00-11:50科学②「ビー玉エンジン/ペーパークラフト」
石川真尚先生
12:00-昼食
13:00-17:00科学③「ニワトリの解剖」
Jang chul kwon先生

 1月26日(月),今日は合同授業2回目です。
 一昨日と同様に慶祥生徒1名に安養外国語高校の生徒3名の4名1グループで座ります。この2,3日を一緒に過ごしたので,互いに打ち解けた雰囲気で今日の授業は進んでいきました。

 8:00からの最初の2時間は今回の授業で最も若々しいイー・ヨン・ソン先生による数学「フィボナッチ数列」です。まずは朝の体操から始まる少し変わった導入ですが,上半身の腱を使った伸縮運動は頭脳を刺激するようで,目が覚めます。フィボナッチ数列の規則性について確認した後,黄金比1:1.618・・・との関係を示唆して身の回りの黄金比を探します。それぞれのグループ毎に校舎やグランドに出て造形物の縦横の比率に黄金比が隠れていないか散っていきました。協働作業にはすっかり慣れてそれぞれの役割を分担して手際よくいろいろなものを探っていきます。

 次に慶祥高校の引率教員の石川真尚先生による授業「ビー玉スターリングエンジン」と「ペーパークラフト」です。「ビー玉スターリングエンジン」はビー玉5個を試験管と注射器で空気の加熱と冷却を繰り返す仕組みで,エンジンの基本形といえます。生徒は組立と作動を進め,その仕組みを理解していきました。「ペーパークラフト」はA3判コピー用紙30枚を使って制限時間でビー玉転がしを作り,最も長時間でビー玉を転がすことを班ごとに競う内容です。紙の剛性や構造を考えながら構想を練り,分担して作っていくコミュニケーションとチームワークが求められるもので,時間を延長して取り組みました。

 昼食は安養外国語高校の学食をみんなでとり午後の科学授業です。
 13:00からはチャン・チュル・コン先生による「ニワトリの解剖」です。なんと一人で一羽のニワトリを解剖し,内臓の仕組みを見ていくものです。羽毛を処理された地鶏に解剖用ハサミとピンセットでおなかを開き,内臓一つ一つを丁寧に切り取り分けて行きます。肝臓,胆嚢,脾臓,心臓,肺,気道,腸など教科書や図鑑で見る写真とは比べものにならない強烈な印象と実感で理解していきます。解剖の始めと終わりにはそれぞれ一分間の黙祷を捧げ,食用にと殺されたニワトリですが縁あって学習のために利用させていただくことへの感謝と哀悼を捧げ,解剖後は丁寧に校舎裏の山に埋葬しました。命の尊厳についても学習した生物の授業でした。
 今回も8時間の長時間にわたる授業でしたが,あっという間の一日でした。

【報告:久藏理希(1年生)】
 今日は韓国研修4日目。丸1日を韓国で過ごす最後の日でした。午前中は最初にフィボナッチ数列についての授業を受け,次にスターリングエンジンと競技形式のビー玉転がしを製作しました。ビー玉転がし作りではビー玉が地面に着くまでが1番長い構造物を作り,優勝することができました。
 昼食には学校の食堂で給食を食べ,その後サッカーをしました。前日もサッカーをしたのですが,今日は「昨日より上手い。」と言われた事が嬉しかったです。午後の授業では鶏の解剖をしました。胸の部分を覆う骨を折って取り外す工程があるのですが,その骨が予想以上に硬く,折るのに苦労しました。今回解剖したのは放し飼いされていた鶏で,のびのびと育ったために骨が丈夫なんだそうです。また,途中から血液で切っている場所が全く見えなくなってしまったことも大変でした。しかし,胃や肝臓の数がヒトとは違ったり盲腸が機能していたりと,鶏はその大変さと同じくらい興味深かったです。授業の後には店でピビン麺を食べました。後で聞いてみたところ,ピビンは混ぜるという意味だそうです。その後ボードゲームカフェと呼ばれる場所で遊びました。バディの子は疲れたそうで,遊んだ後に時間と場所を決めて待ち合わせたのですが,その近くのスーパーで買い物もできました。ラーメンを買ったのですが,韓国のラーメンには辛いものが多いそうで,作り方やどれがどれくらいの辛さなのかという事をバディの子が丁寧に教えてくれました。
 この4日間で,他ではできない様々な体験ができました。この研修は明日が最終日となります。明日は悔いが無いようバディやグループメンバーと別れの挨拶をしようと思います。